診療案内
「自分がどうなったら訪問診療(往診)をお願いしたらいいかわからない」「通院するのがきつくなったけど、往診を頼むのは気が引ける」と思うことはありませんか。病気や年齢によって徐々に体を動かすのがきつくなったり、通院する手段がなくて困ることは珍しいことではありません。
「通院することが難しいけど、薬は飲まないといけない」と思った時が訪問診療・往診を考えていいときです。在宅医療は今までの通院とは違った診療のかたちなので、お願いすることに最初は少し抵抗があるかもしれませんが、治療の場が病院から自宅に変わっただけ。お薬の処方や検査は今まで通り受けることができ、自宅で特別な準備は必要ありません。精密検査が必要な場合に大きな病院へ紹介してもらえるのも、今までと同じです。
在宅医療を受けてみようかなと迷ったとしたら、まずはお電話でご相談ください。

内科

胸やお腹などの内科疾患の治療はもちろん、その時に気になる症状やついでに診てもらいたい症状がありましたら、気軽にご相談ください。精密検査が必要な場合や、医師が必要と判断した場合には総合病院や専門医を紹介いたしますが、一般的な症状のときは当院で治療を受けることができます。
風邪をひいたので咳止めが欲しい、足・腰の痛みがひどいのでシップが欲しいなど、通常治療を受けている以外の症状があるときも、自宅でお薬を出してもらえます。一般的な種類の薬はもちろん、保険適応がある漢方薬の処方やワクチン接種(インフルエンザ、肺炎球菌など)を受けることもできます。
風邪

外科

外科とは内科的な治療が困難なときに、手術を行って患部を治療することを主としています。
在宅医療で対応可能な外科としては、縫合(皮膚と皮膚を糸で縫い合わせる。)が必要な場合や、褥瘡(床ずれ)で軽~中等症のもの、です。
骨折を疑う場合には、検査のできる病院をご紹介します。レントゲン・CT・MRI等で診断します。治療方針は個別対応となります。
急性腹症(急なお腹の痛み)で初めての痛みであれば、緊急の手術が必要な場合もあります。直ぐにご連絡ください。

緩和ケア内科

患者さんの苦痛をできる限り緩和し、生活の質(QOL)を維持しつつ穏やかに生活できるようにサポートします。もちろん、ご自宅ですので、ご家族が24時間付添えます。また外出・宿泊も可能です。
サポート面では、患者さんの身体面だけでなく、心理・精神面や社会的な背景を大事にして、患者さんの苦痛を和らげ、ご家族にも配慮することができる質の高いケアを実践していきます。
例えば、24時間対応の訪問診療・訪問看護があり、病院と同じ持続皮下注射(疼痛緩和)もできます。自宅は、よりよい緩和ケアのための療養場所の一つと考えています。一つの選択肢となればと考えていますので、まずはご相談ください。

慢性難治性疼痛治療(脊髄刺激療法など)

当院では、内服治療(医療用麻薬を含む)や神経ブロック(自宅で可能なブロック)の他に、福岡脳神経外科病院と連携し、脊髄刺激療法(硬膜外刺激電極留置)・硬膜外腔癒着剝離などの外科的治療を行っています。
治療抵抗性(一般的な治療が効果なし、3か月経っても痛みが軽減しない)の痛みに疼痛治療を行っています。対象は頸部以下の痛みで、「腰下肢痛」・「頸・肩・上肢痛」・「中枢性疼痛」・「末梢神経障害疼痛」・「帯状疱疹後神経痛」・「がん性疼痛」などです。
脊髄刺激療法はまず、試験刺激(専用の針を通して、硬膜外腔に刺激電極を留置し、刺激電極を皮膚に固定します。体外刺激装置から硬膜外腔に電気を流します。試験刺激期間は1週間ほどです。試験が終われば、抜去します。)を行い、疼痛緩和の効果を確認します。リスクは硬膜外神経ブロックと同等です。疼痛緩和効果を十分に認め、脊髄刺激装置の植え込みを希望された患者さんには、体内に硬膜外刺激電極と電池を植え込みます。状況にもよりますが、日帰り手術も可能です。
痛み治療には内服・リハビリ・神経ブロック・手術等、いろいろあります。しかし、慢性疼痛の治療はまだまだ満足できるものではありません。今後も新しい治療法(欧米では十分に広まっているが、日本未承認)が承認されれば、積極的に導入していく予定です。

生活習慣病(高血圧、糖尿病、高脂血症など)がある方

血圧が高くて薬を飲んでいる、糖尿病で定期的な検査が必要など、一般的な内科診療が必要な方は当院で治療を続けることが可能です。生活習慣病をお持ちの方は、いろいろな動脈硬化を起こすことが多く、心筋梗塞などの心臓疾患や脳梗塞を発症する可能性が高くなってくるため、現在は自覚症状がなくても早めの検査や治療が望ましいといわれます。これまで治療を受けていなくても、以前健康診断で血圧や糖尿病を指摘されたことがある方も、遠慮なくご相談ください。
高血圧

心臓のご病気を持っている方

狭心症、不整脈、心不全、心臓弁膜症などの心臓疾患は、内服治療はもちろん定期的な検査のみであっても当院で受けることができます。専門的な診療や高度な治療が必要になった場合も、総合病院へ紹介したり心臓リハビリテーションができる病院と連携をとって、包括的に最善の治療方針を見つけていきます。
胸が痛い

脳卒中などで後遺症がある方・寝たきりの方

様々な病気や後遺症などで、からだの自由がきかず、病院への通院が困難な方は、ご自宅で検査を受けたりお薬を出してもらったりすることができます。

特別な医療機器を使用している方

慢性心不全や慢性呼吸不全が原因で、体を動かすとすぐに息が切れたり、体がきつくなったりする方は治療のために様々な医療機器を使用することがあります。医療機器の管理には専門的な知識や技術が必要ですが、当院で専門医師のもとに必要な医療機器を継続して使用することができます。

以下のような治療で使用する医療機器にも対応しています

  • 在宅酸素療法
  • 持続陽圧呼吸療法